【昭和レトロ】昭和初期のパッケージに見るレトロラスタカラー配色

昭和レトロ

【昭和レトロ】昭和初期のパッケージに見るレトロラスタカラー配色

「昭和レトロなデザインを作りたいけど、配色が難しい…」
そんなふうに感じたことはありませんか?

Canvaでデザインを楽しみたいけれど、色の組み合わせやフォント選びに迷う。
そんな方に向けて今回は、1940年代からデザインが大きく変わらない食品パッケージをもとに、昭和レトロを感じる配色を紹介します。

購入して撮影した写真から色を抽出し、Canvaで配色見本を作成。
この記事を読めば、3分で“懐かしくてポップな世界観”がわかるようにまとめました。

筆者プロフィール

レトロな風景が好きなWEBデザイナー。
デザインの仕事をしながら、レトロな風景を求めて旅をしています。

目次

  • 昭和レトロって?
  • オリエンタルのカレーとハヤシドビーの配色を分析
  • 写真の色を使った昭和レトロな配色2選
  • この配色を使ったデザイン
  • 資料で見る昭和レトロ配色(実例本3選)
  • まとめ

昭和レトロって?

昭和レトロってよく聞くけど、具体的にどんな色やデザインのことを指すのでしょうか?
ここでは、レトロの中でも昭和レトロなデザインと配色に絞って整理していきます。

「昭和レトロ」とは

昭和レトロとは、1950〜1980年代の日本で見られたデザインや文化を指す言葉です。
戦後の復興から高度経済成長期にかけて、街にはポップで明るい色があふれていました。

赤・黄・オレンジなどの原色系が多く使われ、見ているだけで元気になれるような配色が特徴です。
当時の看板や喫茶店の外観、食品パッケージ、食器や雑貨などには、どこか懐かしくて親しみやすい雰囲気があります。

近年では、昭和風インテリアの再ブームをきっかけに、デザイン業界でも再び注目されるようになりました。
「昭和レトロ=古い」ではなく、「懐かしさ × ポップさ」の掛け合わせが、今見ると新鮮に映るスタイルとして人気が高まっています。

昭和レトロ配色の特徴

昭和レトロなデザインに共通しているのは、色の分かりやすさです。

  • 原色を中心とした配色
  • 明度が高く、コントラストがはっきりしている
  • 遠くからでも目に入りやすい
  • 内容が一瞬で伝わる

これらはすべて、当時の看板やパッケージ、ポスターなどに求められていた役割そのもの。
おしゃれさよりも、「伝わること」「覚えてもらうこと」が何より大切にされていた時代背景が、配色にも色濃く表れています。

昭和レトロについて整理したところで、今回の記事では、昭和初期から親しまれてきた食品パッケージをもとに、レトロラスタカラー配色を読み解いていきます。
取り上げるのは、オリエンタルの即席カレーと即席ハヤシドビー

実在するパッケージを写真で観察し、そこから色を抽出。
2色配色に整理しながら、現代のデザインにも使いやすい形で紹介していきます。

「昭和レトロな色って、どう作られていたの?」
そんな疑問を、実物のパッケージと配色分析を通してひも解いていきましょう。


昭和初期パッケージに見るレトロ・ラスタカラー配色

今回は、オリエンタルの即席カレーと即席ハヤシドビーのパッケージ配色を紹介します。
どちらも発売当時のデザインを色濃く残しており、昭和らしい空気感がそのまま伝わってくるため、今回の分析対象としてカラーコードを抽出しました。

このパッケージの配色は、赤・黄・青・緑といった発色の良い色を軸に構成されており、色同士のコントラストをはっきりつけることで、視認性とインパクトを両立しています。

落ち着かせるための中間色やグラデーションは使われておらず、
「伝える」「目立たせる」ことを最優先にした、昭和らしい潔い配色だといえます。


現地の写真から抽出した3色

写真から抽出した主なカラーコードは、以下の3色 × 2パターンです。

① #c00f0d / #e39e01 / #024f9b

メインカラー:#c00f0d(レッド)
鮮やかで力強い赤。昭和の食品パッケージや看板で多く使われ、「元気」「おいしさ」「勢い」を直感的に伝える色です。

サブカラー:#e39e01(イエロー)
山吹色に近い、あたたかみのある黄色。赤と組み合わせることで、ポップさと親しみやすさをプラスします。

アクセントカラー:#024f9b(ブルー)
やや落ち着きのある青。強い暖色を引き締め、全体のバランスを整える役割を持っています。

② #11331b / #9e0304 / #d49d2f

メインカラー:#11331b(ダークグリーン)
深みのある落ち着いたグリーン。昭和の食品パッケージや印刷物で、「安心感」や「信頼感」を出すために使われていた色です。

サブカラー:#9e0304(ディープレッド)
黒みを含んだ、重みのある赤。派手すぎず、レトロ感や伝統的な印象を強めてくれます。

アクセントカラー:#d49d2f(マスタードイエロー)
くすみのある黄色。全体をやわらかくまとめながら、昭和らしい温度感を加えるアクセントカラーです。


昭和初期〜中期を映す“レトロラスタカラー”

レトロラスタカラーとは

昭和レトロ配色の中でも、特にパッケージや印刷物で多く見られるのがレトロラスタカラーです。

レトロラスタカラーとは、赤・黄・青といった原色に近い色をベースに、明度とコントラストを強く出した配色のこと。
昭和初期〜中期の食品パッケージやポスター、ラベルデザインなどで多く使われており、「遠くからでも目に入る」「内容が一瞬で伝わる」ことを重視した色使いが特徴です。

当時は、印刷技術や使える色数に制限があったこともあり、限られた色の中でいかに強く印象づけるかが重要でした。
その結果生まれたのが、高彩度でストレートなレトロラスタカラー配色です。


レトロ配色を使ったCanvaで作れるデザイン集

ここまで2つの昭和レトロ配色パターンを紹介してきました。
配色だけを見てもどこか力強く、懐かしい印象はありますが、「実際にデザインに使うと、どんな雰囲気になるんだろう?」と感じた方も多いのではないでしょうか。

そこで次は、今回紹介したカラーコードをもとにCanvaで“レトロポップなバナー”を制作してみました。
原色に近い赤や黄色、深みのあるグリーンやブルーを組み合わせることで、どんなトーンのデザインになるのか。
そして昭和初期のレトロ配色を、現代のデザインにどう落とし込めばよいのか。

当時の食品パッケージが持っていた「伝えるための強さ」を感じながら、今のSNSやWebでも使いやすいニュー・レトロなデザイン表現を、ここから具体的に見ていきましょう。

赤・黄・青といった高彩度カラーは、人の目に留まりやすく、内容を一瞬で伝える力を持っています。
特に昭和初期のパッケージに見られる配色は、視認性よりも印象づけを重視しているのが特徴。

そのため、アイキャッチやロゴなど、強く印象を残したい場面で今でも十分に活用できる色使いだといえます。


カラット × 高彩度レトロ配色

こちらのバナー制作には、昭和初期の食品パッケージに見られる高彩度なレトロカラーをベースにした3色配色を使用しました。
いずれも発色が強く、ひと目で印象に残ることを重視した配色です。

使用した色

  • #c00f0d:力強く、勢いのある鮮やかな赤。
  • #e39e01:山吹色に近い、あたたかみのある黄色。
  • #024f9b:やや落ち着きのある深めの青。

この3色は、昭和初期〜中期のパッケージに多く見られた「目立たせるための配色」そのもの。
読みやすさよりも、一瞬で記憶に残ることを優先したレトロラスタカラーの特徴がよく表れています。

使用したフォント

カラット

直線的で角のある、存在感の強いフォント。
どこか無骨で、昭和の家電ロゴや商品名を思わせる字形が特徴です。

文字そのものが記号のように機能するため、細かく読ませるというより、「昭和っぽい」「懐かしい」と感じさせる役割を担います。
強い配色と組み合わせることで装飾的になりすぎず、当時のパッケージデザインのような潔く、印象に残る世界観を再現できます。

この配色とフォントの組み合わせは、視認性よりも印象づけを重視した昭和レトロデザインを作りたいときにおすすめ。
ロゴ風バナーやタイトル、アイキャッチなど、ひと目で時代感を伝えたい場面に向いています。


チェックポイント × 落ち着いたレトロラスタ配色

こちらのバナー制作には、昭和初期〜中期の食品パッケージに見られる重みと安心感のあるレトロラスタカラーを使った3色配色を使用しました。
①のような強いポップさとは少し異なり、派手さを抑えながらも、しっかりと記憶に残る配色です。

使用した色

  • #11331b:深みのある、落ち着いたグリーン。
  • #9e0304:黒みを含んだ、重みのある赤。
  • #d49d2f:くすみのある黄色。

この3色は、遠くから目立たせるというよりも、「信頼できそう」「昔からありそう」という印象を与える配色。
昭和の即席食品や調味料パッケージに多く見られた、実用性と安心感を重視したレトロラスタカラーです。

使用したフォント

チェックポイント

太さがあり、どっしりとした印象のフォント。
文字の形に安定感があり、昭和の食品ラベルや商品名に使われていそうな雰囲気を持っています。

主張しすぎない一方で、背景の配色と合わさることで、しっかりと存在感を発揮するのが特徴です。
レトロラスタカラーの落ち着いた配色と組み合わせることで、派手さではなく、「長く親しまれてきた感じ」や「安心できる空気感」を自然に表現できます。

この配色とフォントの組み合わせは、ロゴ風デザインや商品紹介、老舗感を出したいバナー・見出しなどにおすすめ。
①とは違う切り口で、昭和レトロの実用的で信頼感のある側面を切り取ったデザインです。


2つの昭和レトロデザインから見えてきたこと

2つの配色とフォントを使ったバナーを並べてみると、同じ昭和レトロ配色でも、色のトーンや文字の表情によって、受け取られる印象が大きく変わることが分かります。

①のデザインは、赤・黄・青といった原色に近いレトロ配色と、存在感の強いフォントを組み合わせることで、ひと目で目に入るレトロポップな配色に仕上げています。
これは、昭和初期の食品パッケージや看板に多く見られた「とにかく印象づける」ための色使い。
多少読みにくくても、記憶に残ることを優先した昭和レトロな配色の代表例です。

一方②は、深みのあるグリーンやディープレッド、マスタードイエローを使った落ち着いた昭和レトロな配色。
派手さは抑えつつも、配色のコントラストとフォントの安定感によって、「昔からありそう」「安心できそう」という印象を与えます。
こちらは、レトロ配色の中でも実用性・信頼感を重視したレトロデザイン配色。老舗感のある商品パッケージや、長く使われるブランド表現に向いています。

つまり、昭和レトロ配色=派手ではありません。

  • ビビッドな色を使えば、レトロポップな配色に
  • 彩度を落とせば、レトロモダン・落ち着いた配色に

同じ「昭和レトロ」という軸でも、色の選び方とフォント次第で、まったく違う世界観を作ることができます。
大切なのは、昭和レトロな配色をそのまま再現することではなく、どんな昭和の空気感を切り取りたいのかを意識すること。

インパクトを出したいのか、信頼感を伝えたいのか。
用途や目的に合わせて配色を設計することで、昭和レトロ配色は今のデザインでも十分に通用するニュー・レトロな表現になります。


資料で見る昭和レトロ配色(実例本3選)

ここまで紹介してきた昭和レトロ配色は、決して空想やイメージだけのものではありません。
昭和の街や暮らしの中には、実際に使われていたパッケージやチラシ、商品デザインとして、「レトロ配色の実例」が数多く残されています。

ここでは、昭和の配色やデザインを実物資料として確認できる本の中から、特に配色研究の資料としておすすめしたい3冊を紹介します。

① 大正昭和レトロチラシ 商業デザインにみる大大阪

大正〜昭和期に実際に使われていた商業チラシや広告デザインを多数収録した資料本。
大阪という商業都市を舞台に、食品・日用品・娯楽など、当時の暮らしに密着したデザインが並びます。

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赤・黄・青を中心としたコントラストの強い配色や、ラスタカラーならではの潔い色使いは、昭和レトロ配色をそのまま資料として確認できる一冊。
「なぜこの色が使われていたのか」「どうして目に残るのか」を、実物ベースで読み解きたい人におすすめです。

② 懐かしくて新しい昭和レトロ家電 増田健一コレクションの世界

昭和期に実際に販売されていた家電製品を集めたコレクションブック。
家電というと無機質な印象がありますが、この本に登場する製品は、むしろ配色とロゴが主役。

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深みのあるグリーン、赤、マスタードイエローなど、今回紹介したような落ち着いた昭和レトロ配色の実例が豊富に掲載されています。
「派手すぎない昭和レトロ」「信頼感や安心感を与える配色」を研究したい人にぴったりの一冊です。

③ 懐かしの昭和 記憶に残るあの商品(EIWA MOOK)

昭和を代表する食品・日用品・雑貨など、誰もが一度は目にしたことのある“あの商品”を集めたビジュアル中心のムック本。
パッケージデザインに注目すると、赤や黄色を大胆に使った配色や、文字と色で印象づける昭和らしい工夫が随所に見られます。

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「なぜこの商品は記憶に残っているのか?」
その理由を、色とデザインの視点から振り返れる資料としても優秀。昭和レトロ配色を感覚だけでなく、記憶や体験と結びつけて理解したい人におすすめです。

本から見えてくる「昭和レトロ配色」の共通点

今回紹介した3冊に共通しているのは、すべてが実際に使われていたデザインであること。
昭和レトロ配色は、懐かしさを演出するための装飾ではなく、当時の暮らしの中で「目立たせる」「伝える」「覚えてもらう」ために必然的に選ばれてきた色でした。

だからこそ今見ても、どこか強く、印象に残る。
こうした資料本を通して実物の配色を観察することで、昭和レトロ配色を再現ではなく“理解して使う”視点が身についていきます。


まとめ|昭和レトロ配色から学ぶ「色で印象を残す力」

今回は、昭和初期から親しまれてきた食品パッケージをもとに、レトロラスタカラー配色という視点から昭和レトロな色使いを読み解いてきました。

実際のパッケージや資料を見て分かるのは、昭和レトロ配色が単なる「懐かしい色」ではないということ。
それは、人の記憶に残すための色設計でした。

昭和レトロ配色でわかったこと

  • 原色に近い色を恐れず使っている
  • 配色の目的は「おしゃれ」より「伝えること」
  • 視認性よりも、ひと目で印象づける力を重視している
  • 色と文字がセットで、記号のように機能している

赤・黄・青・緑といった強い色は、遠くからでも目に入り、内容を考える前に「存在」を記憶させます。
それは、昭和という時代が情報を一瞬で伝える必要があった時代だったから。

配色とフォントで「昭和の空気」を切り取る

今回のバナー制作では、同じ昭和レトロ配色でも、

  • インパクト重視の配色
  • 老舗感・安心感を重視した配色

と、フォントやトーンの違いによって、まったく異なる印象が生まれることも確認できました。

昭和レトロデザインを作るうえで大切なのは、色を再現することではなく、どんな昭和の空気感を切り取りたいのかを考えること。

「目立たせたいのか」
「信頼感を出したいのか」
「記憶に残したいのか」

その目的が決まれば、レトロラスタカラーは今のデザインにも十分に活かせる強力な表現手段になります。

レトロ配色は、過去ではなく“使える技術”

昭和レトロ配色は、過去のデザインを懐かしむためのものではありません。
実際に使われてきた色だからこそ、今でも人の感情に強く作用します。

実物のパッケージや資料を観察し、そこから色を抽出し、現代のデザインに落とし込む。
そんな視点でレトロ配色を捉えることで、「ニュー・レトロ」としてこれからも使い続けられる表現になります。

最後に

今回の記事では、

  • 昭和レトロとは、主に1950〜1980年代の日本で使われていた配色やデザインのこと
  • 昭和初期のパッケージには、赤・黄・青など原色に近いレトロラスタカラーが多く使われていたこと
  • 昭和レトロ配色は「おしゃれ」よりも、ひと目で印象づけることを重視していたこと
  • 配色とフォントの組み合わせ次第で、同じ昭和レトロでも異なる空気感を表現できること

などをお伝えしました!

写真から色を読み解き、時代の空気をデザインに活かす。
それこそが、レトロ配色研究のいちばん面白いところなのかもしれません。

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