【昭和レトロ】1970年代の食堂から見るポップでかわいい配色

昭和レトロ

【昭和レトロ】1970年代の食堂から見るポップでかわいい配色

「昭和レトロなデザインを作りたいけど、配色が難しい…」
そんなふうに感じたことはありませんか?

CANVAでデザインを楽しみたいけれど、色の組み合わせやフォント選びに迷う。
そんな方に向けて、今回は筆者が実際に訪れた茨城県・ガマランドの1971年創業の食堂から、昭和レトロを感じる配色を紹介します。

現地で撮影した写真から色を抽出し、Canvaで配色見本を作成。
この記事を読めば、3分で“懐かしくてポップな世界観”がわかるようにまとめました。

筆者プロフィール

レトロな風景が好きなWEBデザイナー。デザインの仕事をしながら、レトロな風景を求めて旅をしています。

目次

  • 昭和レトロって?
  • 1971年創業・食堂テントの配色を分析
  • 写真の色を使った昭和レトロな配色3選
  • この配色を使ったデザイン
  • 似た配色の商品
  • まとめ

昭和レトロって?

昭和レトロってよく聞くけど、具体的にどんな色やデザインのことを指すのでしょうか??ここでは、レトロの中でも昭和レトロなデザインに絞ってご紹介します。

「昭和レトロ」とは

1950〜1980年代の日本で見られたデザインや文化のことです。
戦後の復興から高度成長期にかけて、街にはポップで明るい色があふれていました。
赤・黄・オレンジなどの暖色系が多く使われ、見ているだけで元気になれるような配色が特徴です。
看板や喫茶店の外観、レトロな食器や雑貨など、どこか懐かしくてかわいらしい雰囲気があります。
近年では、クリームソーダや、昭和風インテリアの再ブームをきっかけに、デザイン業界でも再注目。
「昭和レトロ=古い」ではなく、「懐かしさ×ポップさ」の掛け合わせが新鮮に映るスタイルとして人気が高まっています。

昭和レトロについて詳しく知ったところで今回の記事では、1971年に開業した食堂テントの配色をもとに、この時代らしいポップでかわいい色の組み合わせを紹介します。

1971年創業・食堂テントの配色を分析

今回は1971年に開業した、こちらの喫茶店のテントの配色を紹介します。
こちらの喫茶店は創業当時のままここに残されているのでこちらの写真を選びました。
こちらのテントに使用されている白やグレーなどのモノトーン以外の色を抽出して、当時のカラーコードを確認しました。

この喫茶店のテントの配色は、赤の明度をかえて3色使用し、当時の戦後の復興から高度成長期にかけた、ポップで明るい配色に見えます。

1970年代の日本は経済成長がピークを迎え、人々の暮らしにも明るさや前向きなエネルギーが感じられた時代でした。
その時代背景を反映して、街中の看板やお店のデザインには、山吹色や紅橙(べにだいだい)などの鮮やかな色が多く使われていました。
今回のテントにも、まさにその象徴的な色が取り入れられています。

現地の写真から抽出した3色

写真から抽出した主なカラーコードは以下の3色。

#ea9d04

山吹色に似た明るいオレンジ色。やさしく、レトロな喫茶店の看板やレトロプリントのポスターにも多く使われていました。

#db3529

紅橙(べにだいだい)」「赤橙(あかだいだい)」など橙寄りの赤。エネルギッシュで、当時の「昭和レトロな街並み」を思い出させます。

#f9c406

1つ目の明るいオレンジよりさらに明るいオレンジ。3色の中でも最も明度が高く、デザイン全体に明るさとかわいらしさを添えます。

戦後〜高度成長期を映す“ポップな暖色”

いずれも昭和の定番カラー。
3色の明度差によるポップさが、当時の“元気な日本”を象徴しています。
この3色を組み合わせることで生まれるのは、「レトロかわいい配色」×「ポップでおしゃれな世界観」。
レトロカラーの配色やレトロデザインの配色を探している方にもぴったりな色使いで、特にCanvaなどでレトロ風デザインを作るときのカラーパレットとして活用しやすいトーンです。
このようなレトロ配色3色パターンは、ポスターやバナー、ショップカードのほか、「ニュー・レトロ」なブランドデザインや昭和風のイラスト制作にもおすすめ。ひと目で“懐かしいのに新しい”印象を作り出せます。

つまり、このテントの配色は単なる装飾ではなく、「明るく前向きな時代の象徴」そのもの。
色を通じて、“昭和のエネルギー”や“希望”を感じさせてくれる、とても印象的なデザインです。
このように、1970年代の喫茶店テントに見られる昭和レトロ配色は、単なる懐古的な色ではなく、“時代の空気”をそのまま閉じ込めたデザインの一部。明るい暖色の組み合わせは、今見てもレトロポップでおしゃれな印象を与え、ショップカードやSNSデザイン、パッケージなどにも応用しやすいカラーです。現代のデザインに取り入れれば、「懐かしさ×かわいさ×元気」が同居する“レトロかわいい配色”として、新しい魅力を引き出してくれます。
時代を超えて愛されるこの色使いこそ、まさに「ニュー・レトロ」なデザインの原点です。

赤やオレンジを使った昭和レトロな配色3選

今回の写真から抽出した3色は、どれも“昭和の街並み”を感じさせる暖かみのある配色です。

1970年代は、街中に鮮やかな色があふれていた時代。
看板・食堂の暖簾・商店街のテントなどには、明るいオレンジや赤みのあるトーンがよく使われていました。
それらの色は「活気」「希望」「親しみ」といったポジティブな印象を与え、人々の気分を前向きにしてくれました。

今回の3色×3選は、そんな時代の空気を映す代表的な組み合わせです。

① レトロポップ配色(#ebd747 #fa671a #a72108)

この3色の組み合わせは、昭和レトロ配色の中でも特に明るく親しみやすいトーンで構成された“レトロポップ配色”です。黄色から赤へとつながるグラデーションが、懐かしさと元気さを両立したレトロかわいい配色を作り出しています。

#ebd747(レモンイエロー)

少し黄味が強い柔らかなトーンで、レトロ喫茶や看板デザインに多く見られる色。
温かみがありながらも軽やかで、デザイン全体を明るく見せます。

#fa671a(オレンジレッド)

エネルギッシュで存在感のある“レトロカラー配色”の定番色。1960〜70年代のポスターや広告に多く使われ、視認性の高いアクセントとして活躍します。

#a72108(ディープレッド)

濃い赤みがデザインに深みと懐かしさをプラス。昭和レトロな看板やレトロモダン配色に欠かせない色で、温もりと安心感を感じさせます。
この3色は明度差がはっきりしているため、Canvaなどで見出しやタイトルに使うと、遠くからでも印象的に見えるレトロ配色3色パターンです。
「古さ」ではなく「懐かしさ×かわいさ×元気」を表現したいときに最適な、まさにおしゃれで使いやすいレトロカラーコードの組み合わせといえます。

② レトロモダン配色(#db4d1e #fbba3f #a72108)

この3色は、少し深みを加えた昭和レトロ配色で、落ち着いた中にもあたたかさを感じさせるレトロモダン配色です。
ポスターや喫茶店の看板、商品ラベルなどに使うと、どこか懐かしいのに上品で大人っぽい印象になります。

#db4d1e(朱赤)

赤みが強く、古き良き昭和のポスターや食品パッケージにも多用された色。レトロデザイン配色の中では定番で、元気さと親しみを両立できる万能カラーです。

#fbba3f(サンフラワーイエロー)

やわらかく温かいトーンの黄色で、赤との相性が抜群。デザインに明るさとレトロかわいい雰囲気をプラスしてくれます。

#a72108(ディープレッド)

深みのある赤で、他の2色を引き締める役割。看板の文字色やタイトル部分に使うと、レトロポップ配色に重厚感と統一感を与えます。

全体としては、レトロ配色3色パターンとして非常にバランスがよく、「温かみ・懐かしさ・視認性」をすべて兼ね備えたおしゃれなレトロカラー配色です。どこか懐かしく、それでいて今の時代にも通用する。そんな“ニュー・レトロ”な世界観を作りたいときにぴったりのカラーパレットです。

③ ノスタルジック配色(#e6990b #f57427 #c5391e)

この3色は、昭和レトロ配色の中でも温かみと力強さを併せ持つ、深みのあるレトロポップ配色です。落ち着いたトーンの中にしっかりとした存在感があり、レトロかわいい配色としてだけでなく、店舗デザインやポスター、ブランドカラーにも応用しやすいバランスの取れたカラーパレットです。

#e6990b(アンバ―オレンジ)

落ち着いた黄みのオレンジで、大正レトロ配色やレトロモダン配色にも多く使われる色。上品でクラシカルな印象を与えながら、温かみを感じさせる万能カラーです。

#f57427(キャロットオレンジ)

鮮やかでポップなトーンのオレンジ。視認性が高く、デザイン全体に活気や明るさを与えてくれるレトロポップカラーの定番です。

#c5391e(ブライトレッド)

深みのある赤で、昭和の食堂や喫茶店のロゴにも多用された昭和レトロな色。レトロデザイン配色の中でアクセントとして使うと、力強く印象的な仕上がりになります。

この3色は、明るいオレンジ〜深い赤への自然なグラデーションが特徴で、レトロ配色3色パターンの中でも特に温かみと懐かしさを両立させた組み合わせです。ポスター・パッケージ・ショップロゴ・Instagramデザインなどあらゆる媒体で“古き良き日本の美しさ×現代のかわいさ”を演出できるおしゃれなレトロカラー配色です。

3つのカラーパレットの共通点

すべて上記の写真と同じように赤の明度を変えただけの色で作られた配色ですが、昭和レトロらしいポップな配色になっています。
今回紹介した3つのカラーパレットには、共通して“懐かしさの中にある前向きさ”が感じられます。

1970年代の日本は経済も文化も大きく成長した時代。その背景を映すように、どの配色にも明るくてエネルギッシュな暖色系が多く使われています。
黄色やオレンジ、赤といった色は、当時の街のポスターや食堂の暖簾、喫茶店の看板に欠かせない存在でした。
それらを現代風にアレンジすると、レトロかわいい配色としても、レトロモダンなデザインとしても成立します。
つまり、これらの配色からわかるのは、「レトロ=古い」ではなく、「時代を超えて人の心を明るくする色」だということ。
今見ても色あせない魅力があるのは、人の気持ちを前向きにする“ポップさ”が根底にあるからです。
暖色の組み合わせは、見る人に“あたたかさ”と“懐かしさ”を同時に与えます。だからこそ、この昭和レトロ配色3パターンは、現代のデザインにも自然に溶け込むのです。

次の章では、これらのカラーコードを実際に使ってCanvaでバナーを制作したデザイン例をご紹介します。
「レトロ配色を使うとどんな世界観になるのか?」
配色だけでは見えなかった“レトロデザインの楽しさ”を、ぜひ実際のビジュアルで感じてください。

レトロ配色を使ったCanvaで作れるデザイン集

ここまで3つの昭和レトロ配色パターンを紹介してきました。色だけを見てもどこか懐かしく、ポップでかわいい印象がありましたが、「実際にデザインに落とし込むと、どんな雰囲気になるんだろう?」と思った方も多いはず。
そこで次は、今回紹介したカラーコードをもとにCanvaで“レトロポップなバナー”を制作してみました。
あたたかいオレンジや山吹色、深みのある赤を組み合わせることで、
どんなトーンのデザインになるのか?
そして、レトロかわいい配色を現代風に使うコツとは?
昭和の空気を感じながらも、今のSNSやWebでも映える“ニュー・レトロデザイン”の世界を、ここから一緒に見ていきましょう。

このレトロ配色は、少し工夫するだけで現代的なデザインにも活用できます。

暖色系は「人の目に留まりやすい色相」です。
特に#ea9d04や#db3529のような中〜高彩度の色は、ノスタルジックでありながらエネルギッシュな印象を与えます。
そのため、店舗デザインやグラフィック、SNS投稿など幅広く使えます。

あられ × レトロかわいい配色

こちらのバナー制作には、以下の3色を使用しました。
いずれも昭和レトロ配色の王道トーンで、温かみとポップさを両立しています。

使用した色

#ebd747:やわらかいレモンイエロー。背景に使うことで、デザイン全体を明るく軽やかに見せます。

#fa671a:ビビッドなオレンジレッド。強めのアクセントカラーとして使うことで、レトロポップな印象をプラス。

#a72108:深みのある赤。全体を引き締める効果があり、昭和の看板や喫茶店ロゴにもよく使われた色味です。

この3色は「レトロかわいい配色」としても人気の組み合わせで、Canvaで簡単に“レトロポップデザイン”を再現できるカラーパレットです。明度差がはっきりしているため、視認性も高く、テキストやボタン部分のアクセントにも最適です。

使用したフォント

あられ

丸みがあり、どこか懐かしい雰囲気をもつレトロフォント。
やさしさと可愛らしさを両立できるため、このような昭和レトロポップ配色との相性が抜群です。
特にタイトルや見出しで使うと、フォント自体の形が“昭和っぽさ”を演出しながらも、どこか現代的で洗練された印象を残します。
「懐かしいのに新しい」という、今回のデザインテーマにぴったりのフォントです。
この配色とフォントを組み合わせることで、まるで1970年代の喫茶店ポスターのようなあたたかくポップな世界観を再現できます。

カラット × 力強いレトロモダン配色

こちらのバナーには、以下の3色を使用しました。
赤と黄のコントラストが印象的な昭和レトロ配色で、当時のポスターや家電ロゴを思わせる無骨で力強いデザインに仕上げています。

使用した色

#db4d1e:朱赤に近い鮮やかなトーン。看板やパッケージなど、昭和の街を象徴する活気ある色。

#fbba3f:濃いめのイエロー。レトロな赤と組み合わせることで、懐かしくも温かい印象に。

#a72108:やや暗めの赤。背景や枠に使うことで、全体を引き締め、重厚感をプラスします。

この3色は「レトロポップ配色」としても人気があり、どこか懐かしいのに新しく感じる“昭和モダンカラー”の代表的な組み合わせです。

使用したフォント

カラット

角張った文字のフォルムが特徴的で、昭和の家電ロゴや駅看板を思わせる独特の存在感があります。
丸みのない直線的なデザインが、レトロ特有の“無骨さ”や“懐かしい強さ”を演出。
あたたかい配色と組み合わせることで、当時の工業デザイン風ポスターのような仕上がりになります。

星空みんちょう × ノスタルジックな配色

こちらのバナー制作には、以下の3色を使用しました。
どれも昭和レトロ配色の中でも少し落ち着いたトーンで、柔らかく上品なレトロモダンデザインを表現しています。

使用した色

#e6990b:深みのあるアンバーオレンジ。古い木製看板や照明の色を思わせる、ぬくもりあるトーン。

#f57427:鮮やかなキャロットオレンジ。デザインに明るさと親しみを添え、懐かしいポップ感を演出します。

#c5391e:落ち着いたブライトレッド。全体のアクセントとして使うことで、温かさとレトロ感がより引き立ちます。

この3色は、レトロポップ配色の中でも“昭和の夕暮れ”を感じさせる組み合わせ。どこか懐かしく、あたたかく包み込むような世界観を作り出します。

使用したフォント:星空みんちょう

クラシカルな明朝体にほんの少し丸みを加えた、やさしいレトロフォント。
直線的なデザインが多い昭和フォントの中で、このフォントは“人の温度”を感じさせる柔らかさを持っています。
見出しに使うと、まるで昔の映画タイトルや純喫茶の看板のような雰囲気に。
ノスタルジックで上品な昭和レトロデザインを演出するのにぴったりのフォントです。
この配色とフォントを組み合わせることで、まるで1970年代の喫茶店の窓辺に灯るオレンジの明かりのような、穏やかでぬくもりのあるレトロデザインになります。

3つの昭和レトロデザインから見えてきたこと

3つの配色とフォントを使ったバナーを並べてみると、同じ「昭和レトロ配色」でも、フォントやトーンの違いで印象が大きく変わることがわかります。
角のあるフォント「カラット」を使えば、昔の家電ロゴのような力強いレトロモダンデザインに。
丸みのある「あられ」は、ポップで可愛らしいレトロかわいい配色と相性抜群。
そして「星空みんちょう」は、落ち着きのあるノスタルジックで上品な昭和デザインを表現してくれます。
つまり、「レトロデザイン」を作るときに大切なのは、色そのものだけでなく、フォントと明度のバランスで“時代の空気”を再現すること。
同じ暖色系でも、フォントの形やトーンを少し変えるだけで、“ポップ”“モダン”“ノスタルジック”といった世界観を自在に演出できます。
今回の3つの例からわかるように、昭和レトロの魅力は「古さ」ではなく、人の心を明るくする色と形の調和にあります。
温かくて、どこか懐かしい。
そんなデザインを現代に取り入れることで、“ニュー・レトロ”な世界観を手軽に表現できるのです。

暮らしの中に見る昭和レトロ配色(実例3選)

ここまで紹介してきた3つの昭和レトロデザインは、単なる懐古ではなく、“時代の空気”をデザインで表現したものでした。
けれどこのレトロポップな配色やフォントの世界は、決して遠い過去のものではありません。
実は、今の暮らしの中にもその面影はしっかりと残っています。
たとえば、当時のポスターや看板で使われていた色味や質感は、現代のグラス・水筒・インテリア雑貨・壁紙デザインなどにも受け継がれています。
どこか懐かしいのに新しい。
そんな“ニュー・レトロ”なアイテムが、いま再び人気を集めているのです。
1970〜80年代は、消費が活発になり、目立つ・覚えやすい色が求められた時代。
明るいオレンジや赤を基調としたパッケージは、消費者の「楽しさ」や「親しみ」を引き出す手法として定着していました。

①まるで喫茶店のテーブルにあったような、レトロポップな水筒


この水筒は、1970年代を思わせる昭和レトロデザインが魅力。
オレンジやイエローのラインが入ったデザインは、まさに当時の看板やお菓子パッケージに使われていたレトロポップ配色をそのまま再現しています。
白地に映えるビタミンカラーのストライプは、見ているだけで気分が明るくなる。
赤い花柄デザインは、レトロ喫茶のカップやカーテンを思わせるような懐かしさと可愛さを感じさせます。
機能性も高く、日常使いしながら“ちょっとレトロ”を楽しめる一品。
「懐かしいのに今っぽい」ニュー・レトロな暮らしにぴったりのアイテムです。

②昭和レトロの代名詞「アデリアレトロ」で、おうち喫茶を楽しむ


1960〜70年代のガラス食器を復刻したブランド、アデリアレトロ。
当時の喫茶店や食堂で使われていたグラスデザインをそのままに、現代の暮らしにもなじむようリメイクされた人気シリーズです。
ポップな花柄やチェリー柄のグラスは、まさに昭和レトロ配色の宝庫。
赤・黄・オレンジを中心にしたビタミンカラーが、どこか懐かしくてあたたかい“レトロかわいい世界観”を作り出しています。
アイスクリームソーダやプリンアラモードを入れると、まるで昭和の純喫茶の一角が自分の部屋に現れたよう。
明るい配色と透明感のあるガラスが、おうち時間をちょっと特別にしてくれるアイテムです。
見ているだけで心がときめく、「懐かしいのに新しい」レトロポップデザインの代表作です。

③お部屋が一瞬で“昭和レトロ喫茶”に。レトロモダンな壁紙


まるで1970年代の喫茶店やミッドセンチュリーモダンのホテルロビーを思わせる、昭和レトロな幾何学模様の壁紙。
ブラウン×オレンジ×イエローの暖色グラデーションが、当時の看板やポスター、家具デザインに多く使われたレトロポップ配色をそのまま再現しています。
ひと目で空間があたたかく、懐かしい雰囲気に変わるこの壁紙は、リビングはもちろん、カフェ風のインテリアやアトリエにもぴったり。
ヴィンテージ家具や革張りソファとの相性も抜群で、貼るだけで“おうち喫茶”の世界観を完成させてくれます。
大胆な柄なのに、不思議と落ち着く。
それは、この昭和レトロ配色が「人の記憶に残るあたたかい色」だから。
日常にレトロのエッセンスを取り入れたい方におすすめの、大人かわいいレトロモダンインテリアです。

3つのアイテムから見える「レトロ配色」の本質

ここまで紹介した3つのデザインアイテムには、昭和レトロ配色のエッセンスが共通して息づいています。
明るいオレンジや赤、黄色といった暖色系を中心にした配色は、見る人に「親しみ」「温かさ」「楽しさ」を感じさせる色構成。
1970年代のポスターやパッケージデザインでも多用されていたように、この色の組み合わせは、人の記憶に残る“ポップなレトロ感”を作り出します。
3つの例で共通しているのは、どれもが“時代の雰囲気”を配色で表現していること。
鮮やかで明度差のある色を大胆に使うことで、見る人の視線を引きつけ、ブランドや世界観を印象づける——
それこそが、レトロ配色のデザイン的な強さです。
つまり、レトロ配色とは「古さの再現」ではなく、“感情をデザインで伝えるための色設計”。
暖色を中心にした明快なトーンは、今のデザインでも“懐かしさ×楽しさ”という価値を表現する手段として生きています。
過去のデザインを参考にしながら、現代の媒体や目的に合わせて“レトロポップ配色”を再構築する。
それが、レトロデザインを制作する時の「レトロ配色を使いこなす」ということなのかもしれません。

まとめ 昭和レトロ配色から学ぶ「色の力」

今回は、1971年創業のガマランドの喫茶店のテントから抽出した配色をもとに、昭和レトロの魅力を探ってみました。
この記事を通して見えてきたのは、昭和レトロ配色とは単なる懐古ではなく、時代の空気を色で表現したデザイン手法だということです。

この記事でわかったこと

  • 昭和レトロ配色の本質は“暖色のエネルギー”にある。

赤・オレンジ・黄色を中心とした暖色系の組み合わせは、「親しみ・元気・ぬくもり」を感じさせる。
高度経済成長期のポスターや看板、パッケージで使われていたのは、人々を明るく前向きにする“色の力”でした。

  • 配色の明度差が“ポップさ”を生む。

山吹色・朱赤・キャロットオレンジなど、近いトーンを重ねても明度を変えることで、デザインに立体感とリズムが生まれます。
これは現代のデザインでも活かせる「懐かしさ×視認性」のバランス。

  • フォントと色の掛け合わせが世界観を決める。

丸みのあるフォントならレトロかわいく、直線的なフォントならレトロモダンに。 同じ配色でもフォント選びで“時代の温度感”を再現できる。

  • レトロ配色は“古い”ではなく“記憶に残る”デザイン。

過去の色を再現するだけでなく、現代の文脈に合わせて再構築することで、“ニュー・レトロ”として生き続けています。

この記事で得られる知見

  • 「レトロ=過去」ではなく、「レトロ=感情を動かす色」という視点でデザインを考えられる。

配色設計の段階で“時代性”や“感情のトーン”を意識すると、デザイン全体に一貫性が生まれる。

  • Canvaなどのツールでも、昭和レトロ配色の組み合わせを意識すれば、誰でも“温かくポップな世界観”を再現できる。

最後に

今回の記事では、
・「昭和レトロ」とは1950〜1980年代の日本で見られたポップなデザインや文化のこと
・赤・黄・オレンジなどの暖色系を使うとレトロっぽく印象付けられること
・昭和レトロを思わせる「水筒」「アデリアレトロ」などの代表作があること
などをお伝えしました!
昭和レトロ配色は、懐かしさを超えて“人の心に残る色”。それは、「見た瞬間に笑顔になれる」色であり、デザインに温度を与える魔法の要素です。
デザイナーとして、色を選ぶときに「この色で何を感じてもらいたいか」を考えること。それが、レトロ配色から学べる一番大切なことかもしれません。

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